抹茶の正しい点て方を順番に解説|泡立てるコツと必要な道具もあわせて紹介

抹茶を点てた経験がない初心者の方は「難しそう」思われがちですが、順序を守れば簡単に正しく抹茶を点てることができます。「点て方」にはちょっとしたコツはありますが、少し練習するだけで誰でも点てることができるようになります。

この記事では、抹茶初心者の方に向けて、抹茶の正しい点て方を紹介していきます。必要な道具や手順、点つことによってできる泡の意味や効果、そして抹茶を美味しく点てるためのコツまで、わかりやすく解説していきます。

抹茶の豊かな味わいを引き出し、心を落ち着けるひとときを楽しみましょう。

あわせて読みたい
粉末抹茶のおすすめを紹介|点てる以外の用途や産地も詳しく解説 茶道、家庭飲料、料理、スイーツ、薬味と幅広く使われている抹茶ですが、種類が多く価格も異なるためどれを選んでいいか正直迷いませんか? 抹茶の種類や用途で分けると...
目次

抹茶を点てるために必要なもの

抹茶を正しく点てるためには、以下の道具が必要です。それぞれの道具がどのような役割を果たしているのか知ることで、抹茶をより美味しく点てることができます。

用意するもの

  • 抹茶(まっちゃ)
    抹茶の質は味に大きく影響します。新鮮で上質な抹茶を選ぶことがポイントです。
  • 茶碗(ちゃわん)
    抹茶を点てるための専用の器です。大きさや形状により、泡立ちやすさが異なるため、初心者は少し深めの茶碗がおすすめです。
  • 茶筅(ちゃせん)
    茶筅は抹茶を泡立てるための竹製の道具で、抹茶を滑らかに混ぜ合わせ、クリーミーな泡を作るために使用します。茶筅の質や太さも泡の立ち方に影響します。
  • 茶杓(ちゃしゃく) または軽量スプーン
    茶杓は抹茶を計量するための細長いスプーンのような道具で、適量の抹茶をすくうために使います。
  • 湯さまし
    お湯の温度を調整するために使用します。ポッドで温度を調整してお湯を準備できるのであれば不要です。
  • お湯
    抹茶は熱すぎるお湯で点てると苦味が強くなるため、70〜80度くらいのお湯が最適です。温度計があれば、適切な温度でお湯を用意するのに役立ちます。またお湯は可能であれば軟水のミネラルウォーターがおすすめです。

2. 抹茶の正しい点て方

抹茶の点て方には、いくつかのステップがありますが、基本を押さえれば誰でもおいしい一杯を作ることができます。以下の手順を参考に、実際に抹茶を点ててみましょう。

STEP
茶碗と茶せんを温める

抹茶茶碗に熱湯を注ぎ、茶せんを入れて10〜20分ほど温めます。これにより茶碗が温まり、茶せんがしなやかになります。

STEP
お湯を捨てる

温めた後、お湯を捨て、ふきんで茶碗の水気をしっかりと拭き取ります

STEP
抹茶をいれる

茶杓で抹茶を2杯分(約2グラム)茶碗に入れます。必須ではありませんが、茶こしを使って抹茶をふるうとダマになりにくくなります。

STEP
お湯を準備する

70〜80度のお湯を約70ml用意します。夏場はやや低め、冬場はやや高めの温度が適しています。

水道水はカルキ臭がするため、使う場合は沸騰させて使用しましょう。おすすめは軟水のミネラルウォーターです。

お湯の温度:冬は熱湯を湯ざましに1回移して冷まします。(75~85℃に調整)、夏は熱湯を湯ざましに2回移してさます。(70~80℃に調整)

STEP
少量のお湯で練る、残りのお湯を注ぐ

まず少量のお湯を注ぎ、茶せんでダマができないように溶くように混ぜます。これにより、味が均一な抹茶が作りやすくなります。粉末が溶けたら残りのお湯を加えます。

STEP
泡を立てる

茶せんを持ち、手首を前後に動かして混ぜます。最初は小刻みに、次第に大きく動かし、表面を整えるように混ぜます。茶せんの先を抹茶茶碗の底につけずに、「m」の字を描くように動かすのがコツです。

STEP
仕上げ

泡が細かくなり、表面がクリームのようになったら完成です。大きな泡ができた場合は、茶せんの先でつぶすか、茶筅の先で泡を細かくします。最後に、中央に泡が盛り上がるようにゆっくり茶筅を引き上げます。

沸騰したお湯を使用しない理由

沸騰した100°お湯でも抹茶を点てることはできますが、デメリットが多くおすすめできません。本来の抹茶を味わうために一番大切なのは温度を守ることです。

沸騰したお湯で抹茶を点てるデメリット
  1. 成分抽出の変化
    • 高温のお湯を使用すると、抹茶に含まれる成分の抽出バランスが変わります。
    • カテキンやカフェインなどの渋味や苦味を生む成分が過剰に抽出されてしまいます。
  2. 旨味の損失
    • 100度の熱湯を使うと、抹茶本来の旨味成分であるテアニンやアミノ酸類が適切に引き出されず、代わりに苦味や渋味が強くなってしまいます。
  3. 適温の重要性
    • 抹茶の美味しさを引き出すには、70〜80度程度のお湯を使用するのが一般的です。
    • 夏場はやや低め(70〜75度)、冬場はやや高め(75〜80度)の温度が適しています。
  4. 風味バランスの崩れ
    • 100度のお湯を使うと、抹茶本来の繊細な風味バランスが崩れ、まろやかさや甘みが失われ、苦味や渋味が前面に出てしまいます。
  5. 泡立ちへの影響
    • 適温のお湯を使用することで、きめ細やかな泡を立てやすくなります。
    • 100度のお湯では、泡立ちが悪くなったり、粗い泡になりやすくなります。

上記のとおり、抹茶を点てる際は80度前後のお湯を使用することで旨味や甘みを適切に引き出し、まろやかで風味豊かな抹茶を楽しむことができます。

抹茶の正しい飲み方

抹茶は点て方だけでなく、飲み方にもコツがあります。美味しい抹茶を正しく味わうためのポイントをいくつか紹介します。

  1. 一口目は香りを楽しむ
    • 抹茶の豊かな香りを感じながら、ゆっくりと一口目を飲みましょう。
    • 香りは味覚とともに抹茶の美味しさを感じるための重要な要素です。
  2. 少しずつ飲む
    • 抹茶は一度に飲み干すのではなく、少しずつ口に含みながらその味わいを楽しむのが良いとされています。
  3. 飲み終わったら感謝の心で
    • 茶道の精神では、抹茶をいただいた後は器に感謝の気持ちを込めて茶碗を見つめることが大切とされています。
    • 日常生活でも、この感謝の気持ちを持って抹茶を楽しむことで、心が豊かになります。

抹茶の正しい点て方 まとめ

抹茶は日本の伝統的なお茶であり、その点て方や飲み方には深い文化と意味があります。

初心者でも、この記事で紹介した道具や手順、コツを押さえれば、誰でもおいしい抹茶を点てることができるため、ぜひ挑戦してみてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次